声
仕事の追い込みがあり飛ぶように毎日が過ぎ、年を越して今月に入り、ようやく一息つけるようになった。
前回投稿は9月で今はもう2月。
よく働いた。
この間、三度の講演会があり、今月上旬の三度目を終えた二日後、喉の手術をした。
まだほとんど会話ができない。
十日近く筆談で生活した。
術式から、声量や声域は大きく減衰するようだ。
体に手を加えるのはこれで最後にしたい。
近況
年内は仕事が忙しい。
先月は毎日のように執筆を続けた。
何万文字を書いたろう。
今月は移動や撮影や、その他作業が予定されている。
ここ数年の安息を思えば今年一杯の状況は受け入れるべきだろう。
この場所は懐かしい。
タイから帰国してすぐ開設し、現地の写真や記録が残っている。
大きな転換だったと数年を経て思う。
当時はただ嬉しいばかりだった。
日に何度も良かったと、今もかみしめるようにそう思う。
心地よい空間に身を置き、おいしいお茶の時間を過ごす。
かつて経験した各地の空が、光が、時間がこだまする。
まるで時の旅人のようだ。
9月がまたやってきた。
夏
今年は特に仕事が忙しく、まとまった休みが取れない。
お昼に歯医者へ。
今の場所に来て2年半ほどが過ぎ、あと半年以内に引っ越さなければならない。
その前も2年半ほどで、今の場所に移った。
身軽でいることをよく考えるようになった、何か買い物するときも一人で運べるか、とか。
音楽を流さず眠れるようになり、数年が過ぎた。
時計の秒針の音と同じか小さいくらいになるよう音量を合わせ、幾年も過ごした。
ネットで見る故郷は懐かしい、けれどもう戻れないのは昔からわかっている。
あれは8歳の頃だった、眠りに入る消灯の後、旅して暮らしていくことをよく考えた。
お城での生活とそれは、好んで夢想したことだった。
旅先のホテルで目覚め、病院のベッドで目覚め、部屋で目覚める。
どこにいても旅の途中なんだと、今は、はっきりわかる。
8月の光がもうすぐ終わる。
風のように過ぎていく
一年以上経過した。
冬に救急車で運ばれ入院した。
摘出手術を受けて退院。
翌週には仕事で大量の撮影を行い、5月の連休が終わるころまで強い疲労が続いた。
今年は仕事が忙しく、それは喜ぶべきことで感謝もしている。
体がついていかない感じが強い。
何をしてもしなくても風は吹く。
シェイクスピアに「風は毎日、吹くものさ」という一節があり時折思い出す。
なるべく後悔のないように、少ないように生きていこう。
去年の夏は長く暑かった。
いつも秋はつかまえられず、去年は秋を過ごすことができた。
救急車で運ばれ検査して、そのまま全身麻酔の手術だった。
まだ自分には命があり、春を迎え、暑い夏が終わろうとしている。
ここまでこれたのが嬉しい。
風は毎日、吹くものさ。