パリジェンヌ
ファッションはいかようにも成立する。
雑誌やブランドのプレスの世界を垣間見ると、広大な世界に翻弄される。
日本にいてパリジェンヌをお手本にするときは、特定のブランドや流行というより、おしゃれな一生活者の自分の見せ方に関心が向かい、とても参考になる。
持ち物を処分すると残ったものをより観察するようになり、パリジェンヌの流儀に近い。
かわいいものに憧れ、けれど私の体のラインは強すぎ、可愛らしさを壊してしまう。
バレリーナのように、常に全身を意識しなければ失敗すると経験から学んだ。
シューズを選ぶときも、自分の顎のラインや頭頂部の形とどうバランスしているかを鏡で確かめながら選ぶ。
素材としての体や顔の個性が強いから、見極めなきゃならない。
それでもファッションは楽しい。
着こなしや身につけているものを褒められると、とても嬉しい。
アーチストに会う機会は多いほうで、絵描きというか、ヴィジュアル系の人はよく褒めてくれる。
もちろん嬉しいが、その人たちに対してはお互いの作品を展示している感覚に近い。
かえって気楽で、次はどう表現しようか考えたりする。